今日の「実質最後だよBTS」ステージは皆さんみたのかな?
私は見なかった。まよったけど見なかった。結果が分かっていたから。想像がついたから。
彼らの気持ちはすでに一つではなく、
彼らのハートはすでに一つではなく、
彼らの情熱はすでに一つではなく、
彼らはもうお互いに自分が見たい方向を見ている
つまり気持ちがばらばら。
それで、がっつり詰まったいいパフォーマンスができるとは思っていなかった
彼らはBTSでいることに疲れていた
それはもうずっと言い続けてきたこと。
実は、もうずーっと前からメンバーが「やめたいと思っています。僕たちが僕たちであるために」
と言っていたんだけど、それでもそれに反するように、ダイナマイトは大ヒット、グラミー、アメリカ進出、国連、ホワイトハウス・・・金と政治の傀儡。
正直、どれも彼らが本気で望んでいたことではなかったと、いえます
それに加え、いつまでも何かと「army愛してる~」とかアーミーのためだとかアーミーと僕たちは一緒だと「言わされ続けて」、もうそこには心はなく、思いもなく、ただの空虚な宣伝文句でした。
正直最近のBTSの「ARMY愛してる~」は、ジャパネットたかたの通販CMにもはるかに及ばないほどの説得力と気合・気持ちのいれようのなさ。空虚にただ漂っている決まり文句以上では何ものでもなく、言わなければならない口癖でした。当然、アーミーなんか愛してもなんでもないことは皆さんお分かりのはずです。
おそらく昔は、ほんとに応援してくれる人たちへの感謝と一体感と愛が、彼らのいう”ARMY”には込められていたと思います。それはほんとの、正直な気持ちだったと思います。しかし今はもう手にすべき成功はすべて手に入れて、これ以上手に入れたらマハラジャ級というところまで手に入れて、それでもまだ会社のために、もっともっと儲けるために「ARMY愛してる~」と言わなければならず、何かというとアーミーを想っているように話さなければならず、すべてが誰かにやらされてきた。もう限界だったのでしょう。
そして、そろそろアイドルはいいんじゃないか、というレベルでアイドルを卒業するのではなく、酒会見をしてだらしなく休止を宣言すると、まずいと思った会社(であろう)に即効「ソロ活動」に入ると言わされ、そしてその通りに動かされ。皮肉なことにソロ活動になっちゃったことでもっと忙しく、そして一番残念なことに、ソロ活動という名目で一人一人が離れていきますと、結束・友情・連帯・温情・愛情・愛着などが薄れていくわけです。
むしろ世界で一番、競争意識が強い韓国人のことだから、一人、一人という形になると、簡単に結束力がなくなり、むしろ競争意識が芽生えます。
これがいちばんまずいのです!
私の知る限り、KPOPに限らず韓流アーティストが崩壊していく一番の理由は競争意識。
これが強く出てくると、実質解散に追い込まれていきます。
そして大抵のグループは、この並々ならぬ競争意識ゆえに相手を信じず、どうしても友情を持てず、心からつながれず、例え人気があっても、崩壊へと転じていきます。
BTSは、もともとソロ活動が得意でした。彼らは一人一人が個性ある才能を持っていて、すでにソロ活動をいくらでもやってきたのです。ユンギはBTS以前からすでにプロデューサーや制作の仕事をしていましたし、ホソクとジミンは振付師でもあります。またそれぞれに曲を出してますし、BTSとしても、誰かをフィーチャーした実質ソロ、というのをグループ内で行える気鋭のアイドルグループでした。その才能の豊かさは、すでにアイドルグループを超えており、皆がアーティストだったのです。
だからその才能の輝きによって、彼らが世界的に愛されるのは自然なことだったのですが、彼らは「7人で一つ」というたぐいまれなほどの友情と愛情で結ばれていたので、それが見事にグループ内でコラボして、どこにもないほんとにステキな音楽ダンスステージを作り出していたのです。
「7人でひとつ」これがなければ、BTSは完成しません。
極論を言うと、何も創造的なことをできなくなってしまう。
それほど、この7人の結束は、なくてはならないものでした。
事務所は、一体何を、どこを見ているのでしょうか?
私でさえ少ないKPOPとの付き合いの中で、最も大事なことはグループ内の結束、と肝に銘じていました。それを、もとから放っておいてもあれほど仲が良い彼らを、わざと引き離した。
彼らはもう限界に来ていたので、とにかく休止すると宣言したわけです。しかし休止ではなく、ソロ活動に無理無理することで、彼らが望む「自分達自身でいたいからちょっと距離を置かせてくれ」という本音が通らないだけでなく、決定的なことをしてしまったのです。つまり、ほんとにソロ、にしてしまうことで個々の存在となり、競争関係に置いてしまったのです。
先にも言ったように、ソロ活動は今までにも十分できていました。でもそれが成功したのは、そのソロをまた7人がそれぞれ助け合っていたからでもあります。しかし今度は違います。一人一人で売り出せ、という命令がきたので、7人は助け合うコミュニティではなく違う場をもつ競争相手です。必ずしもそうなるとは限りませんが、私の知る限り、そうなる確率は高く、7人がバラバラになってしまうことは目に見えています。
結局、今日の「ラストステージ」もバラバラであったようです。そしてクオリティも目に見えて落ちていると、口々に人々が言います。そりゃそうでしょう。自分達でもわからないうちにソロアーティストにさせられて、本当に望むものつまり「自然体で、ゆったりとしていたい」という希望はついえて、しかも今まで隣にいた愛すべき仲間は、皆ライバルでしかなくなったのです。それで7人が集まって、何ができるでしょうか?私はこの実質ラストステージが、ボロボロだろうなと予想していたし、またぼろくそに言われるだろうとも思っていました。
BTSを扱う会社は、BTSを分かっていません。
あなた方が仮にもまだまだBTSによって儲けたいなら、彼らを自由に、自然体に、そしてゆるいスケジュールに、普通のアイドル、アーティストにさせてあげるべきでした。7人を絶対に引き離し、「ライバル視」するように持って行ってはいけませんでした。
KPOPにおいてあの友情と愛情は、本当に希少な、奇跡みたいなものなのです。
いやあ今の時代、KPOPだけではなく世界においてあの友情と愛情は、奇跡なのです。
7人でひとつ。この奇跡があったからこそ、BTSはBTSたりえて、素晴らしい活躍をなしとげてきたのです。確かに人はかわっていくし、彼らも大人になり変化を余儀なくされていっているでしょう。けれど数は少ないけれど変化があってもなお、共に活動を続けているグループはあります。彼らには、ただでさえあり得ない友情があったのだから、この先もそれを深めていく可能性はあったはずです。
こうして、不自然な形の「ソロ活動突入」に兵役が重なって、彼らはますます離れていくでしょう。
「僕たちは絶対にはなれない、永遠にはなれない」と言っていた頃が、恋しいです。
人生とは、思うより儚いものなのですね。