昨日のNHK韓国ドラマの番組「韓国ドラマ 世界的ヒットの秘密 〜密着 企画制作の現場〜 – NHK」を見て 正直引いたので、思わずまたまたツイッターを復元してしまい、今書いてます。 まあ内容そのものはああなんでしょうが、ちょっとかっこよく映しすぎかなと思った。 盛りすぎかなと…
そんなに韓国人コミュニティでの仕事は、会社もあらゆる事業も含めてですが、カッコよいものでもないと思いますよ。 韓国人と、あるいは韓国で働くっていうのは楽なことじゃないですよ。
あの番組のように、頭が切れそうな人たちがスムーズにスマートに話し合いやプロジェクト進行をして成功させまくっているわけでもないし、とにかく韓国人はけんかしているのか??と日本人には見えるほど、正直に言い合い、感情もぶつけ合い、とてもじゃないが、スムーズでもスマートでもないです。
韓国の人って、すぐに企画を出していく。企画を出してクリエイティブに動いていくのはいいんですよね。でも 企画出しまくってても、 ちょっと話し合って、すぐ消えるってことも多い。
それも連絡もなく消えていたり。
逆に聞いてもいないのに、今度のプロジェクトの資料見たら、いきなり自分がディレクターにされている資料が配られて…ということもあった。
これぞ、と言った頑張ったプロジェクトがいきなり理由も良くわからないうちにつぶれ、なんてこともよくある。契約書なんてあんま関係なく、やっぱ韓国人て感情なんですよね。 だから日本のビジネスマンに相談してもあんまり意味ないです。日本のビジネスマンはすぐに契約書があるだろうとか合意のサインがあるだろうとかって言うんだけどそういうところで動いてないんです。あの番組はいかにも物事をスマートに進行させてヒットばかり生み出しているかっこいい世界みたいに描いていたけど、私はドラマ部門のことはいっさいしらないが、KPOPやデザイン業界とならめちゃくちゃ付き合いがありましたから、同じエンタメとしては、ちょっとな~というのが感想です。
それに韓国ドラマってつまんない。正直言ってつまんなくなった。
ここ最近は何年も見ていません。 ちょっと見てもすぐとめてしまう。15分で。
一つには、要するにドラマが多すぎてすでにネタ切れしてる。それでもネタを絞ろうとするから、最近はなんだか訳のわかんないミステリーとか、不気味なへんてこりんな話が多くなってきてる感じがします。それから世相や社会の在り方を意識しすぎてて、暗い。とにかく最近の韓ドラは暗いのが多い。明るいものでもまだ暗い。
韓国ドラマで唯一最高と言えるのが、シットコムですね。私には韓国のもういかにも、っていうギャグやユーモアが好きなんですよ。
韓国のシットコムは余計な装飾とかかっこつけたところがなく、ぶっつけ本番コントみたいな感じで、真っ正直に笑いだけを描こうとするから、純粋に面白くて、同じものを何百回も見たり、凄く古いドラマを掘り出してきて集めたりしてます。また、俳優さんたちが抜群にうまい。普段はシリアスなドラマにでてるおじさん俳優さんたちが、ただのこんとまがいのくだらないドラマだろう、みたいな感じではなくて、ガチでシットコムに力入れてる。
その演技力がまさにコメディアン級に面白さを倍増してる。それくらい韓国のシットコムはよくできてるし、笑えるし、そのままだし、良質だと思います。
今は中国ドラマのクオリティが断然世界一でしょう。実際今日本で放送されている、一般の人も無料で見られる 海外ドラマといえば 韓国よりも中国ドラマが圧倒的に多い。一時はほとんど華ドラでした。 若者たちに熱狂的に愛され、人気を博しているのもほとんどが中国ドラマか中国の俳優たちと言っていいでしょう。
中国といえば、ネガティブなニュースか、戦争とか安全保障の話ばっかり。まるで敵のように報道してますよね。その一方で日本の主要メディアは、まさにこれだけたくさんの中国ドラマを朝から晩までいや24時間やり続けているというのはどういうことなんでしょうか?
結局中国のコンテンツが好きってことじゃないですか!!大好きってことじゃん。
そりゃそうでしょう、明確な理由があります。先に言った文学性もそうですが、俳優のかっこよさ、武術動作や歴史に応じた動作技術力も中国の方が上です。俳優は徹底して教育されて訓練されるので武術学院でも武術を教えたりしていますが、 本当にちょっとした武術動作ひとつも手を抜かないのが今の中国ドラマで、CGとかも減らして最近は生でリアルでやりたいという俳優さんも多いとか。だからますますクオリティが上がっています。
もっともっと中国ドラマの真骨頂である中国ドラマ、金庸作品も含めて日本で放送して欲しい。
昨日のNHKでは、その現実は全く語られることなく、まるで相変わらず韓国ドラマだけが、世界で群を抜いてクオリティが高く、世界で受け入れられているというような言い方をしていて、正直気分がよくはなかったし、韓国ドラマ特集なんだから仕方ないとしても、韓国ドラマだけほめちぎりすぎてて、ずいぶん偏っていると思いました。
昔韓国ドラマはドラマの社会性とか全体の面白さとかよりも、ストーリーの進展とその中にある台詞・言葉っていうものがすごくさえていたと思うんです。でもその要素は消えたと思います。今制作の中心にいる人たちは皆、詩とか読んでいなくてネット世代でしょ。文学などには弱いから、衆目を集める作品は作れても、文学的要素はすっごくなくなったと思います。もともと韓国は詩の国、言葉、詩を 必要とし大事にする国なのに。
でも中国ではまだセリフに「詩」があるのを感じます。さすが東アジア文化を作ってきた大国だけに、李白や杜甫の国だけに、詩を重んじるシーンは実際にもありますし、セリフ自体が詩のようです。まだまだ、韓国が失ったものを中国ドラマは描いています。そういう意味で文学的です。セリフはただセリフではなくて、人の生きることへの意味があります。人生の深みがあります。
こうした、漢文学の古典の伝統をまだ大事にしながらも、中国ドラマは映画製作者も加えてますますクオリティが高くなっていっていました、丁度陳情令が放映されてから今までの間でも、もう格段に日ごとクオリティが上がっていきました。もうさすがの遣唐使もびっくりの、文化の巨大な国だけあって、いざ何かを本気でやりだすと、本格的度が違います。だから中国ドラマが歴史ドラマに本気で力いれるようになってから、韓国歴史ドラマは全くさえなくなりました。
本当に残念なのは日本で武侠ドラマがほぼない放映されないってことなんですけど・・・
武侠こそ中国の文化が見える、文学が見える、生き様が見えるって思うし、俳優さんからスタントまで並大抵ではないアクションを、【武術動作】をしますからね・・・これはどこの国のドラマもかなわないと思います。
ただ、陳情令は仙師主体とはいえ武侠も入ります。その陳情令が日本で予想を超えたヒットとなり、若いあ世代に一気に中国ドラマファンが広がった、しかもオタクからアイドル好きから武侠好きから中国歴史好きまで、幅広い人たちに違う理由でそれぞれ愛され続けている。陳情令は何かと物議をかもした作品ではありますが、それでも日本人の若い世代に中国ドラマやアニメや動画やもろもろの文化制作がそもそもここまでハイクオリティだった、こんなに面白いんだかっこいいんだということに気づかせたほどの、まさに若い世代では国民的なほどの絶大な人気を博しました。
もう最初に放映されてから何年も経っているのに、未だファンはさわぐし、物販は多いし、ホウ砂王されているし、ロングセラーを続けている 。
陳情令オタクがあちこちにいると言う現実からも、韓国ドラマではなく、中国ドラマは今一番強いというのが、見て取れます。中国というと、先にも書いたようにどうしても敵のように報道され、嫌なニュースしかないじゃないですか。
でも、本来中国からあらゆることを学んで日本の文化があるので、日本人は嫌いではないんですよ、根底ではね。むしろ大好きすぎて三国志オタクとか普通にいるじゃないですか。ドラゴンボールもキングダムも結局、中国ベースの物語だし。
こうして文化のレベルではずっと交流を続けて、どうか日中が民間レベルでは攻撃とかそういうのなしで仲よくあってほしいです。中国というとすぐに戦争相手のように今のメディアは煽ってますが、もっと違う面も中国には沢山あって、その壮大なむちゃくちゃ奥深い文化から学んできたんだし、今も学べることは多いのです。その意義と面白さに、日本人がドラマを通して気づいて、良い民間レベルの友情がはぐくめればと思うのですが…これホント純粋に。
私は武術動作指導をやってますが、そもそも金庸ドラマの中国武術に憧れ、中国人の先生に習って今も習い続けて武術をやってるわけです。 で、本当の武術も奥が深いのですが、それをドラマに反映させることについてもその凄い迫力の動作技術と、クオリティ、徹底していると思います。今の中国の武術動作の凄さを見てしまうと、日本や韓国の歴史ドラマはもう、学園祭レベル・・・正直冷めちゃって見られません。
また世界中のアーティスト達と付き合ってきた私から見れば、タイもドラマ制作で今頑張ってます。
タイ独自の雰囲気ファッション ストーリーで、独自の世界観を売り出しています。陳情令を抜いて、

2getherの2人がアンアンの表紙になった時はほんとにびっくりしました、ここまできたかと。でも理解できます。国連事業で関わっていたタイのアーティストや制作関係の人たちのパワフルさと何でもやってみる凄さに圧倒されてましたから。
インドはまた歴史の長い国なので、色々な面白いコミカルな部分あり歴史あり武術ありの面白いドラマを作っています。
結構アジアって、パワフルなエンターテイメント作ってる国は多いので、ああして韓国だけを取り上げ、かっこいいとか最先端だとか一番だ世界一だとほめほめするのはおかしいと思います。最近の ヒット作のほとんどは、はっきり言って韓国ドラマより中国ドラマの方が多いと思いますもん。
放送するたびに押しやファンが増え、中国ドラマばっかり見るようになってる人は、かなりの数いると思われます。
まあ放送は難しいのかもしれませんが、中国ドラマの凄さも徹底して特集して放送してほしい。そうじゃなきゃフェアじゃない。
私は、どこの国の味方でも敵でもなく、中国も韓国も好きだし、世界が平和だったら何でもいいけれど、 だから国連の活動リーダーをやっているんだけれども、だから偏っている味方は嫌い。
というわけで、あまりにも褒める一方のあの韓国ドラマ制作特集、今の韓国ドラマのようにつまらなかったです。