国連承認のアーティスト平和慈善事業によって、KPOPにも関わって来ましたが、今年はじめになぜかその日々を思い出していました。思い出すのは、正直つらくて嫌なことばかり。意外かと思うかもしれませんが、国連関連プロジェクトは本当にしんどいものでした。毎日悩み相談に乗ってくれる友達がいましたが、彼女の助けがなければ続けることはできなかったと思います。
それでも私がKPOPが好きで、今だKPOPにこだわるのは、彼らのダイナミックさと創造力の迫力に完全に魅了されたからです。KPOPの世界、韓国パフォーミングアーツの世界は日本で知られているよりずっと層が厚く、本当にトップレベルクラスの人たちはほとんど世界に出ています。だから日本人に知られているのは氷山の一角にすぎません。
実は韓国のパフォーミングアーティストのレベルがすごく、世界を長年席巻してきたことを知っていますか？
これはアメリカでも随分前に話題になって、ニューヨークタイムズに特集されたこともあります。そのときに紹介された天才神メンツを、知っている日本人はほとんどいないと思います。特に女子で知っている人は、ほぼほぼいない。
なぜなら女子が追いかけているのはBTSなどの日本でプロモーションを積極的にしている一部のアイドルどまりだからです。多くの日本人は入ってくる情報だけで判断し、それだけだと思っていますが、韓国の本当の力ある人は、たいてい海外に出てしまいます。海外志向がとても強い国民性があり、実力があるならさっと海外移転してしまう。特にアイドルグループにキャスティングされても、事務所などに縛られて自由もなく、スキャンダルだらけで、金は入るが人生はちっとも面白くない。。。というのは嫌だと思う人たちも多いです。
そういう人たちに限ってより実力があり、いろいろなことができるので、各国で活躍してきました。彼らはまた、韓国人独特の愛国心や韓国への愛着も強いので凱旋帰国してはKPOPのボーイズグループ達を指導して、また海外に帰っていきます。
ということはそれほど、日本での韓国パフォーミングアーティストの情報は限られたものだけであり、また領域が小さいです。そしてそれほど、韓国のアーティスト達は幅が広く、また広い世界で活躍しています。
そしてトップレベルではなくても、実は皆がトップレベルといえるほど、実力がすごいのです。人気は出ないけど、ほとんどテレビなどにも出れないけど、ものすごい才能でぶつかっってくる若いアーティストが韓国にはたくさんいます。
人気者は、事務所が投資してプロモーションしている結果ファンを獲得した人にすぎません。プロモーションの力は大きく、それゆえ実力があっても目立つことなく全盛期を終えてしまう人がなんと多いか。でもそれだけビックな才能にかこまれることは毎日が感動の連続となります。
本当に韓流パフォーミングアーツの世界はすごいです。
さて、だからこそしんどくても忘れられないのがKPOPの世界なのですが、それでも今KPOPは岐路に立たされていると思います。はっきり言って問題が多すぎる・・・
グループは多すぎて飽和状態、事務所のゴリ押しと縛りのきつさ、練習のきつさ、激しい競争と小競り合い、グループ内での闘争といじめ、事務所との不和、突然の脱退、仲間割れ、仲間同士の絶え間ない喧嘩、スキャンダルだらけ、礼儀知らず、世間知らずのためのやらかし、そしてスター不在のために今は宙に浮いている感じです。
それらはすべて改善すべきことだと思いますし、本気になればすぐにでも改善できることなのに、誰も本気で手をつけようとしていません。皆目先の競争ととにかく今儲けたい、金稼ぎたいということに全身全霊うばわれ、芸術というより金の猛者みたいになっていて、アーティストを大事に育てることとはまるで無縁の世界です。
その結果、次第に質が落ちて皆が同じことをするか、ヤバいんじゃないのという動画を作ってみたりして目立とうとするか、になっています。特に今、BTSが休止中なのでその空いた席を埋めてファンを獲得しようと、韓国より日本のグループや混成グルが躍起になっていますので、KPOPも慌ててファンを取ろうと必死です。
もうもはやそこに魂のこもった制作はもうなく、ただ売上だけです。所詮アイドルグループなど一時的なものでしかないので、改善改革などやっていたら売れてたものが売れきれないじゃないかって話です。
そこでおざなりにされているたくさんの実力ある若者たちが、気の毒です。魂を込めて自分の芸術を見てほしいと真摯に願う実力者が、必ずしも成功するわけではありません。BTSよりダンスがうまいのに、全く注目されることなく終わる人も多いわけで、とにかく本質から大きくずれているのが今のKPOP業界ではないでしょうか。
いつまでも改革しないから、目先しか見ないから、だんだんと形骸化して、皆同じようになり新鮮さがありません。輝くような才能は十分に活かされておらず、出てくることもできていません。マンネリもいいところです。
実際、韓国人はKPOPなんて言葉は使わないし、大人つまり成人になった韓国人はたいていKPOPなんてよく知らないし、BTSさえよく知らない。
BTSが大きく話題になったのは、兵役に行くかどうかの時と、グラミーがとれるかも、っていう時だけかと思います。一応世界に韓国パフォーミングアーツの凄さを知らしめた存在としてBTSを認めてはいますが、ほとんどの人は正直興味がないでしょう。それどころか、嫌いな人も実は多いと思います。
BTSはデビュー当時、社会のあり方に問題提起するような楽曲を出してある意味反抗していくことで支持されました。既成の韓国社会の生きづらさに疲れていた若者たちの味方だったわけです。
それが事務所の戦略がエゴ的になってきて、世界征服が目標になってしまいました。そしてBTSとくれば常に特別扱い。苦労している若者たちがたくさんいる韓国で、BTSだけ特別。
成功し、モテて、何でも手に入る彼らはもう韓国の若者たちの代弁者ではなく、ただの成金に映るに違いありません。BTSの話を一般の男子にしないほうがいいです。彼らは表面上理解したような顔をしていても、内では「またBTSか。こいつは避けよう」と思われかねない。
BTSは韓国男子にとって気分のいい存在ではありません。あまりにも金持ちになった成功者BTSは、嫉妬と無力感を彼らに与えます。女子がキャーキャー騒ぐ男子を見て楽しい男子はいません。
それぐらい、今の韓国の若い世代とBTSはもはやずいぶんと離れてしまいました。だから安易に韓国人にバンタンが好き〜とか言わないほうがいいです。バンタンがほんとに好きな人は韓国でも限られています。BTSの情報なんて持ってないのが普通です、メンバーのことなど知りません。むしろ羽生結弦君のほうがポイント高いんじゃんと思うくらい。
日本人の私達だって、よくいる欧米やアジアのオタクに「アニメ何が好き？」「米津と藤井風いいよね、どっちがいいと思う？ジャニーズではどれが好き？」って急に聞かれてなにか答えられますか？何度も聞かれるとうんざりすると思います。それと同じです。ましてや、今や格差の象徴となったBTSは彼らの苦しみやプライドを刺激するので、良い友達になれるとは思いません。BTSは世界を繋いでいるようでいて、今やあらゆる意味での分断を作り出しています。
日本人と韓国人との分断、韓国人同士の分断、KPOPグループの分断、若者たちの分断。
BTSは巨大になることによって、分断を促進してしまいました。
そしてそこに、OUTBTSタグやアンチの”躍進”があるのです。
しかしもう一つ分断があります。それは「BTS」とBTSメンバーとの分断です。彼らはもうBTSであることに疲れています。７人でいることは好きなのですが、BTSとして働くことに、なにかの大きなアイコンとして利用されることに、うんざりしているのです。
正直今のバンタンはBTSというなにものかに、アイデンティティを感じていないと思います。ユンギはもう５年くらい前から、「このままだと傀儡にされるからもうやめたい」と言っていました。普段静かな雰囲気を持つユンギですが、実は最も過激で敏感で芸術肌なユンギは、かなり早い段階で自分たちの置かれた立場とこれからのあり方を危惧していました。彼は自由に創作していたかったのです。しかしBTSはますます強力に販売され、世界で売りだされ、彼らはユンギの予想のごとく、つぶれるほどまでに至りました。
ただ、BTSも自分たちのあり方にうんざりしている割には、それを利用してきたし、豊かさを享受してきたことも事実です。
昨年の休止会見で日本語のテロップがなかったことに日本のファンが激怒していました。でもこれは韓国では反日行為として常套手段です。日本外し。よくあることで驚きはしません。また彼らが考えてああしようと思ったことでもないでしょう。彼らにそんな権限は未だにありませんし、何度も反日的プロパガンダかと思うようなことに利用されているので、彼らはテロップがどれだけあるかなんていちいちチェックする時間も暇もないし興味もないと思います。またその心の余裕も全くないです。
そしてこの外しは、日本人だけではなく実は韓国人に対してもやっています。BTSは昔からテレビにあまり露出してきませんでしたが、それにしても2022年のゴールデンディスクアワードで大賞をとりながら、現場には来ず、ただアメリカでの映像を流しただけでした。ゴールデンディスクは忖度して「貴重なBTSのアメリカでの映像を個々で特別お見せしまーす」と言っていましたが、かなりの屈辱だったに違いありません。
なぜ大賞をとったものが不在なのでしょうか？平然と拒否するあの態度、ファンに対する思いも謝罪もなく、また「ARMYアイシテマース」とかいう動画でごまかす。韓国のファンだって、何がアメリカだよと、自分たちの国はないがしろかと、怒りまくっていたでしょう。
BTSは日本のテレビに出ると、つまらなそうだとか、態度悪いと人々は言いますが、韓国で成功したものはたいていあんな感じであれは普通です。そして韓国でも彼らの態度はあんなものです。別に韓国人の前だから特別ニコニコもしないし、つまんない顔していることが最近は特に多い。成功したものは威張っていいという社会なので、まさに強気な感じがムンムンと伝わってくるのは韓国でも変わりなく、だから態度自体は反日でもなんでもないのです。
ただ自国でもあれでは、さすがにファン離れは免れないでしょう。普通、どんなに忙しくても本当のスターならば世界のどこからでも駆けつけて、わずかでも出演してファンに感謝を伝え、見せて、また他の国にすっ飛んでいく、ということをします。それが大スターになった成功者の当たり前なのです。去年のゴールデンディスクの、すでに古いものであるにも関わらずあの態度とやり方は、日本とか韓国とか関係なく、とにかく社会全体に対する未熟なものでした。あの頃を皮切りに、BTSは休止、国連スピーチやらせ発覚、実体のわからない変なソロ活動、匂わせ恋愛、バカなリリパなどで、ずっとファンを失望させるようなやらかしを続けています。
旦那がBTSとはもう関わらないと門前払いしてしまったことに、最初は腹を立てていましたが、今ではその気持ちがわかるし、そうすべきだったかなとさえ思います。彼らに厳しくする人がいないからああなるのです。
結論をいえば、彼らを統括している事務所そしてその責任者の責任が大きいです。中国では、ファンの暴動はそれを扇動したアーティスト自身に責任があるという考えがあり、実際にファンがなにか良くないことをすると、消されるのはアーティストの方で事務所は損失を引き受けなければなりません。これは強硬路線ともいえますが、一理あるのです。
アーティストが軸と心をしっかり持ち、ファンを大切にしながらも、多少厳しいことでもファンに言えるくらいでないと、ファンもアンチもストレスもありすぐ暴発します。実際に、BTSがああだからファンの質がものすごく下がりました。目も当てられないほど劣化した人ばかりになりました。BTSのアミはいじめを平気でやっています。
日本でも学校で生徒がやらかせば校長が謝罪します。社員がやらかせば社長が謝ります。本人およびそれを育てた当事者トップに責任があるだろう、というのは日本も中国も似たところがあります。
ところが韓国は違います。誰かがなにかをやらかしても、皆がそろって人のせいにします。よって責任の所在が明らかにならず、誰も謝罪しません。放置です。そうやって、ファンを怒らせるから良心を持ったファンは離れていきます。そして信念を持った制作人達は見限って去っていきます。自分に責任を押し付けられるかもしれない威張り散らしている若者に、誠実な気持ちで歩み寄れるでしょうか？
こうして、BTSを支えてきた優秀な人材は少しづつはなれていくでしょう。BTSはBTSだけではなりたたないので、すべての作品が劣化することでしょう。そうすると事務所は焦って”ガイジンプロデューサー”などを多く起用します。実際に今それが起きています。でもガイジンプロデューサーを入れても、売上は上がらないことが最後のproofやyet to comeで明らかになりました。
韓国には優秀な芸術家がたくさんいます。彼らはすでに世界のアーティストを指導する立場にあり、かつ世界を知っている韓国人です。彼らがはなれていくことは、BTSにとっても事務所にとっても大きな損失です。韓国人には韓国人が必要なのです。カッコつけてガイジンばかり起用するから、優秀な韓国人制作人を失った。
しかもガイジンプロデューサー達はいちいちギャラが高く、わがままで、どこか底辺にアジア差別もあります。私が経験した範囲の話ですが、極めてやりにくい上に、ますます欧米路線になってBTSらしさは失われていきます。その最たるものが、傑作PODです。
あれはまさに欲にまみれた会社が作った失敗例を、世界に見せた傑作でしょう。
彼ら自身もすでに意欲は喪失していましたし、自分たちのものではない何かをやっていると感じていたと思います。
BTSらしさが失われると、またファンが減ります。そして制作人もますます離れます。すると事務所はますます焦り、余計なプロモーションをしたり、またガイジンを連れこんで話題を作ろうとします。巨大な投資をしてでも売り上げを続けなければと思いまさに巨大な投資をします。だからその分回収しなければならないのでますますBTSは働かなければならず、ますます疲弊して、ますますやらかしが増えます。
BTSが今、何かにつけ海外有名人とコラボするのも、なんとかファンを引き止めたい、もうBTSだけでは売れないと言っているようなものです。でもファンはコラボなど見たくない、純粋なバンタンが見たい、威張ってないBTSに戻って欲しいと思っているので、全く噛み合わない。こうして負の連鎖が起きています。
これはある意味、今の劣化した金儲け主義のKPOPの成れの果て、のように思えます。BTSは成功の栄光と、失敗の惨状を両方見せてくれました。あとは復活と、再生と、より成長する進化を見せられるかどうか？
これは音楽関係者にとってはいい事例となり、ここから改善点を探りそれぞれに新しいものを作っていくことになるでしょう。でもファンにとってはたまりません。ファンは結局、多くの失望、怒り、悲しみを抱えたまま、BTSを応援するかはなれるかで悩んでいます。
今のBTSのファンの感情は大きく3つあると思います。失望・怒り・悲しみ。
それを世界的に、自国のファンにさえ与えてしまったBTSは、今後どうそれを挽回するのでしょうか？
それとも、事務所に利用された彼らこそが犠牲者なのでしょうか？
一番可哀想なのはBTSでしょうか？BTSを支え続けた制作チームでしょうか？ファンでしょうか？
おそらく全員でしょう。そしてそうしてしまったのは、一部の人たちのとんでもない金儲け欲望と権力化戦略でした。BTSの事務所は弱小だった新興事務所です。彼らが活躍する土台を作ってきたのは、他の大きな事務所やそこで一生懸命だった多くのアイドルたちでした。そして海外で活躍する独立系のアーティスト達でした。彼らの努力と活躍なしで、BTSが世界的になる土壌はできなかったはずです。
しかしこの事務所は、BTSが売れるようになるとBTSも事務所も我が物顔で、他の大手事務所の子たちがスケジュールをおしてでもステージに立つのに、大賞をとったのに出てこないで平然としています。こうなると、他の事務所も彼らをよくは思わないでしょう。消えてくれてすっきりだとせいぜい思っているはずです。
そしてこの欲望にまみれた新興事務所は、BTS以下３つのグループで壮大なストーリーを作り出し世界で大々的に売り出すという計画を持っていました。まさにアイドルによる世界征服です。しかしそれはことごとく失敗に終わりました。まずBTSが休止したこと、そして後続2グルがほぼほぼ売れなかったこと、国連やホワイトハウスはいかがわしいプロデューサーとかなんとかがやらせたことだったと判明したこと、休止以降のBTSメンバーのやらかしがあまりにも多いこと、ファンの劣化・・・限りがありません
また一時は政府が事務所に頭を下げるくらいこの新興事務所は大きくなっていましたが、BTSが休止を選び、なんだかわけのわからない実体のないものになった今、ファンを失望させブーイングが起きているのを見て、そのうち手のひら返しをされることになるでしょう。都合のわるいものと関わっていることは国内的にも外交上も政府にとって良くありません。
そしてさんざん裏切ってきた日本に、今更ながらプロモーションをかけています。どうでもいいグルを作って、BTSの弟分という触れ込みで出してますが、もうアーミー達は手の内をさんざん見てきたので、うまくいくはずもありません。
去年事務所が日本で必死に求人していたのがわかりました、また日本で売り出してATMに使おうということでしょう、そのために働いてくれるコマが欲しかったのです。
今や事務所は何でもかんでもBTSの弟分、という文句で売り出そうとしています。
そのキャッチがもはや日々価値のないもの、むしろ印象悪になっていっていることに気づいていないの？
結局BTSは韓国で「国民の弟」にはなれませんでした、イ・ユンギにはなれなかったのです。
アイドル史としては、これは勉強になる事例ですが、好きな人にとっては、ただ振り回された、傷ついた、悲しかった、という思いしかないでしょう。
それでも、アイドルを目指して頑張る男子達は今も輝いています。
そういう子たちをきちんと支え、まっとうな礼儀のある社会人にして、世界に出していく新しいシステムが、
そして思いやりが、今KPOP業界全体になんとしても必要です。
金の猛者になって、人気を取りたくて血眼になっている今のKPOPやJPOPグルに言いたいのは、
”歌やダンスがいくらうまくても人間が惹かれるのは最後にはヒューマニズムです”
変わっていきましょう
今世界は愛という名の音楽を必要としています
だからこそ、今変わるべきときです
戦争の時代に、アイドル同士、ファン同士で戦争をすべきではありません
そしてそれを先導していく新しい事務所やアイドルが出てきてほしいと願うとともに、BTS所属事務所はもうヒューマニズムを貫いて路線変更してほしい。ファンをちゃんと見てほしい。
そして何より、世界にアジアのスターの力量を見せつけた魅力あるBTSのメンバーが、心機一転、成長し進化しより輝いてほしいと願います
KPOPは形骸化しました、マンネリ化しました、商業的・物質的になりすぎました
だからこそ今、KPOPは変化し進化していくときだと思っています
